A 治療アクセス……この記事のなかには全国13のストレスケア病棟をもつ病院が電話番号付きで掲載されていて,読者にとってのアクセスは容易であるため,“満足”と評価した.
B 代替性……これはこの新しい治療(この記事では入院形態)が従来の治療と比べた長所・短所や違いなどの言及を意味している.記事のなかには従来の精神科病棟での治療についても触れているため“満足”と評価した.
C あおり・病気作り……この記事は決して大げさはなく,うつ病患者をいたずらに増やすこともないので,“満足”と評価した.
D エビデンスの質……この記事のなかには“日本ストレス病棟研究会”ができた経緯も紹介され,うつ病学会理事や自助グループ代表らからのコメントを引用している.治療成果はこの時点では数値化されてはいないがいくつかのストレスケア病棟の治療プログラムや人員配置なども正確に記載されているので,“満足”と評価した.
E 治療効果の定量化……この記事中には記載されていないため(実際にこの時点では治療効果は定量化されていないが),“不満”と評価した.
F 治療の弊害……治療の弊害については述べられていないので,ここでは“不満”と評価せざるをえなかった.
G 治療コスト……保険点数は十分でないことは書かれているが,実際には患者負担がどれだけか,差額料金がかかるのか,という読者の知りたい情報がないという意味で,“不満”と評価せざるをえない.